大阪府内の新築マンション【免震/制震/耐震】について。
この記事は、大阪の免震構造の新築マンションの状況について知りたい人向けです。
どんな免震構造の物件があるのか?何を買えばいいのか?を説明します。
2018年6月18日に大阪北部で震度6、マグニチュード6.1の大地震が発生しました。
大阪府内では免震のマンションで揺れによる室内で物が落下するなどがほとんどなかったと言う報告が散見され、免震構造のマンションに対する注目が高まっています。
大阪府内では新築マンションで、常時10件前後の免震構造の物件があり、まだまだ多いとは言えません。
(大阪府の新築マンションは常時200件程が売りに出ています)
そもそも免震構造って?
建築物の地震対策の構造として、免震、制震、耐震があります。
免震構造とは、建物と基礎との間に免震装置を設置することで、地震時の揺れが建物にダイレクトに伝わらない、つまり「揺れない」様にする構造です。免震の装置にはアイソレータやダンパーが使われます。
免震構造は研究開発が進められており、
例えば免震構造用のゴムは大地震の後に交換が必要なケースがありますが、
ブリジストンの免震ゴムは60年間交換の必要がないなど、各社着実に進化を続けている点は頼もしい限りです。
免震装置にはいくつか種類があって、代表的なものが、マンションや住宅などの重量のある建物に採用される事の多いゴム免震。
次いで滑り免震、転がり免震等があります。
いずれも震度4以上で作用する事が多く、震度4以下であれば揺れが軽減する事はなく揺れます。
制震、耐震構造との違いは?
よく免震構造は横揺れに強く、耐震や制震構造は縦揺れに強い…と言われます。
ですがこれは免震構造が縦揺れに弱いと言う訳ではありません。
縦揺れには免震効果がないだけで、通常の建物と同程度の強さを縦揺れに対して発揮できるという場合が多いのです。
また地震には揺れ1回あたりの周期(揺れ1往復)が長い長周期の揺れと、短周期の揺れがあります。
ほとんどの地震が短周期ですが、規模の大きい揺れになると長周期になります。
免震構造は長周期の揺れには逆に共振を起こしてしまう可能性が指摘されています。
2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震の本震では長周期の地震が観測されています。
もちろん長周期はなかでもごく一部で、ほとんどが短周期の揺れであったようですが、
このぐらいの規模になると長周期の地震が含まれるようになってきます。
南海トラフも長周期が起きると予想されています。
この辺りは時期によって技術の進歩などで状況が変わりますので、
必ず営業担当に、その物件は長周期の揺れにも強いのかを確認して下さい。
1.免震構造の特長
価格 | ★★★(3つのうち最も高い) | |
特徴 | 建物と基礎の間にダンパー等の装置を置き、横揺れを受けない。 工場やデータセンター、美術館等に採用 | |
強み | 横揺れに強い | |
欠点 | 縦揺れや長時間の揺れ、強風や津波への効果は無い (弱い訳ではなく免震効果は無い) |
2.制震構造の特長
価格 | ★★(真ん中ぐらい) | |
特徴 | 建物自体にエネルギー吸収機構を組み込み揺れを減衰させる | |
強み | 縦揺れ、長時間の揺れに強い | |
欠点 | 大地震が複数回来ると倒壊の可能性がある |
3.耐震構造の特長
価格 | ★(比較的安い) | |
特徴 | 地震の揺れに耐える耐力壁や筋交いなどで補強した構造。揺れは軽減しない。 | |
強み | 建築基準法で義務化されておりスタンダードな構造。 | |
欠点 | 大地震が複数回来ると倒壊の可能性がある |
大阪の免震構造の新築マンションの価格は坪200万~
結論、坪単価では200万円以上、300万円以上の物件も珍しくないと言う状況です。
免震構造の費用が高く、その分やや狭小な専有面積の間取り(1LDK~2LDK程度)にした上で物件価格を手頃にする、と言うものが多くなっています。
案外1億越えの部屋は少なく、手を出しやすい価格になっています。
直近の新築マンションで価格が明らかになっている大阪の物件だと、
ブランズタワー御堂筋本町のみが1億9,800万円台と唯一の億ションです。
(坪543万円、120.17㎡、2LDK)
竣工が2017年9月と約1年前なのですが、やはり売れ残っています。
手狭であっても価格重視と言うのが免震の新築マンションのトレンドの様です。
なお価格に関連した話で言うと、大地震が起きた後に免震ゴムの交換が必要になるマンションが少なからずあります。
その場合、当然ですが共用部分ですので、各居住者の負担での交換になります。
耐震等級の高い新築マンションは価格が上昇してしまうため希少
耐震等級は1~3まであり、通常は1で、これは最低限の耐震性を持つ事を意味します。
建物と構造躯体の強度を倒壊等防止と損傷防止の2つの観点で評価したものです。
耐震等級2や3となると、マンションにはあまり見られません。
一方で戸建ての新築は85%程が耐震等級3を実現しています。
新築マンションのトレンドとして、価格が全体的に高騰しているため、
施工費用を抑えて購入しやすくすると言う傾向にあります。
戸建てと違ってマンションの場合大量の在庫を販売しないといけないので、売れ残りが増えてしまうリスクがあるのです。
結果、マンションには中々耐震等級2や3の仕様が採用されないと言う事情があります。
免震マンションのリセールバリューは良好。大手ブランド力。
なおデベロッパーは大手が多く、近鉄不動産や阪急不動産と言った大阪を地盤とする大手企業から、三井不動産レジデンシャルや住友不動産、東京建物など全国区の超大手デベロッパーなど、基本的には大手デベです。
この辺りはブランドもあるので、リセール時の流動性や価格付けは期待できそうです。
大阪の免震マンションの立地は大阪市内に集中
大阪の免震構造の新築マンションは、基本的に大阪市内です。
それも駅徒歩10分以内。それ以外は現時点でほぼ無いでしょう。
駅徒歩が遠い土地や、大阪市から外れたエリアの新築物件は戸建てでしたら免震構造のものが売りに出る事はあります。
そもそもですが、大地震が起きた時に、停電や水道などインフラの停止が起きる可能性があります。
その場合は都心部や駅近など利便性の高いエリアに住んでいる方がメリットを享受しやすい傾向にあるかと思われます。
大阪の新築の免震マンション
ザ・船場タワープロジェクト
価格 | – |
価格 | – |
坪単価 | 未定 |
最寄り駅 | 地下鉄堺筋線「堺筋本町」歩1分 |
住居表示 | 大阪府大阪市中央区南本町1丁目11番 |
間取り | 1LDK/2LDK/3LDK |
平米数 | 46.42㎡(最小) |
平米数 | 223.61㎡(最大) |
売主 | 九州旅客鉄道(JR九州) |
公式サイト | ザ・船場タワープロジェクト公式 |
ジオタワー南森町
価格 | – |
価格 | – |
坪単価 | 未定 |
最寄り駅 | 地下鉄谷町線「南森町」歩7分 |
住居表示 | 大阪府大阪市北区東天満2丁目15番地1 |
間取り | 1LDK/2LDK/3LDK/4LDK+N |
平米数 | 50.42㎡(最小) |
平米数 | 154.74㎡(最大) |
売主 | 阪急阪神不動産株式会社 |
公式サイト | ジオタワー南森町公式 |
ローレルタワー梅田ウエスト
価格 | 4,849万円(最低価格帯) |
価格 | 7,999万円(最高価格帯) |
坪単価 | 272~293万円 |
最寄り駅 | JR大阪環状線「福島」歩3分 |
住居表示 | 大阪府大阪市福島区福島7丁目15番1 |
間取り | 2LDK/3LDK/4LDK |
平米数 | 59㎡(最小) |
平米数 | 90.24㎡(最大) |
売主 | 近鉄不動産株式会社 |
公式サイト | ローレルタワー梅田ウエスト公式 |
シティタワー東梅田パークフロント
価格 | 3,980万円(最低価格帯) |
価格 | 6,990万円(最高価格帯) |
坪単価 | 239~285万円 |
最寄り駅 | 地下鉄谷町線「東梅田」歩10分 |
住居表示 | 大阪府大阪市北区野崎町26番1 |
間取り | 2LDK/3LDK |
平米数 | 55㎡(最小) |
平米数 | 81.17㎡(最大) |
売主 | 住友不動産株式会社 |
公式サイト | シティタワー東梅田パークフロント公式 |
ローレルタワー心斎橋
価格 | 3,798万円(最低価格帯) |
価格 | 6,458万円(最高価格帯) |
坪単価 | 339~343万円 |
最寄り駅 | 地下鉄御堂筋線「心斎橋」歩3分 |
住居表示 | 大阪府大阪市中央区西心斎橋1丁目15番2 |
間取り | 1DK+S(納戸)/2LDK |
平米数 | 37.04㎡(最小) |
平米数 | 62.19㎡(最大) |
売主 | 近鉄不動産株式会社 |
公式サイト | ローレルタワー心斎橋公式 |
北浜ミッドタワー
価格 | 4,370万円(最低価格帯) |
価格 | 4,610万円(最高価格帯) |
坪単価 | 335~329万円 |
最寄り駅 | 京阪本線「北浜」歩1分 |
住居表示 | 大阪府大阪市中央区北浜2丁目20番2 |
間取り | 1LDK |
平米数 | 43.12㎡(最小) |
平米数 | 46.28㎡(最大) |
売主 | 三井不動産レジデンシャル株式会社 |
公式サイト | 北浜ミッドタワー公式 |
大阪の制震・新築マンション
(仮称)なんばエリア・超高層タワープロジェクト
価格 | – |
価格 | – |
坪単価 | 未定 |
最寄り駅 | 地下鉄御堂筋線「なんば」歩12分 |
住居表示 | 大阪府大阪市中央区高津3丁目17番1、34番2 |
間取り | 2LDK/3LDK |
専有面積 | 55.27㎡(最小) |
専有面積 | 127.91㎡(最大) |
売主 | 関電不動産開発 |
公式サイト | なんばエリア・超高層タワー公式 |
要確認:購入前に「大臣認定」の確認を
免震装置のあるマンションと言うのは、基礎部分と上部躯体が別になっており、その間に免震装置が入ります。
これまでの建築基準法の規定にのっとっていない工法になるため、
必ず物件には国土交通大臣の認定が必要になります。
大手デベロッパーだと問題ないでしょうが、大臣の認定を取得しないまま販売していないか、購入前に必ず確かめましょう。
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